だから、仕事も頑張れる。
街をつくる人 - INTERVIEW.05
技術第1部 / 技術(農業土木) / 部長
Y.Y
島根大学大学院で水質浄化を研究。地元で環境に関わる仕事ができることを軸に入社。事業計画業務一筋で地域づくりに貢献。現在は部長として、チームの調整役を担う。
大学では、汽水域に生息する生物が水を浄化するメカニズムについて研究していました。
今の仕事である土木や設計とは直接関係のない、環境系のテーマです。
当時は将来の明確なビジョンはなく、指導教員から「建設業界でも環境に関わる仕事ができる」と聞き、
「じゃあ一度覗いてみよう」と軽い気持ちで当社のことを知りました。
実は、入社してしばらく経ってからです。学生時代に「まちづくり」を意識したことはありませんでした。
入社後、農業関連の部署で地域の方々と活性化構想や整備計画をつくる仕事を担当するようになり、
「これは広い意味での地域づくりなんだ」と気づきました。
農村部なので「まちづくり」とは少し違うかもしれませんが、そこに住む人々の地域を支える仕事だと実感しています。
最終的な決め手は、実家に近い地元の会社だったことです。
大学時代を島根で過ごし、「都会で暮らすのは大変そうだな」と感じていたので(笑)。
地元で環境に関わる仕事ができるなら、それで十分だと考えていました。
入社以来、一貫して事業計画関連の業務に携わっています。
計画書の作成や経済効果の算定など、計画策定に特化した仕事です。
私が直接設計することはほとんどなく、各分野の専門家にお願いしたものを、全体として取りまとめるのが主な役割。
これは管理職になった今も変わりません。
中山間地域の総合整備事業です。
一つの市町村を対象に、様々な場所のインフラ整備を総合的に進めるプロジェクトで、エリア全体の底上げを図る仕事です。
事業完了後、整備した道路や水路が多くの人に利用され続けているのを見ると、
確実に地域づくりに貢献できたと実感でき、やりがいを感じます。
新しい特産品が生まれるような劇的な変化よりも、「今の暮らしを維持する」ことへの貢献が大きいと感じています。
目立つ成果は少ないかもしれませんが、農業生産の基盤を支え、地域の暮らしを守ることに貢献できていると自負しています。
自分本位だった視点が、地域や社会へと広がったことです。
自分たちの仕事が実際に地域で使われ、多くの人の生活を支えていると知った時、
「社会に貢献できている」という実感を初めて持つことができました。
地元の方と意見交換しながら進めた計画が形になり、
「便利になったよ」「これいいね」といった言葉をいただけた時が、一番のやりがいです。
また、発注者である行政の方から「大変助かりました」と感謝された時も、この仕事をしていて良かったと心から思います。
「相手にとって何が有益か」を常に考えることです。
相手が何に困っていて、どうすればそれを解消できるのか。
結局、人に喜んでもらえた時にやりがいを感じるわけですから、相手の立場に立って物事を考えることを何よりも大切にしています。
メンバー一人ひとりに、自分の仕事の意義を感じながら、関心や興味を持って働いてもらいたいと思っています。
ただ、部下のリーダー陣は私と同等以上の経験を持つベテランばかりなので、「指導」するというよりは信頼して任せています。
私の役割は、グループ間の調整役や対外的な窓口に徹することだと考えています。
この会社で約30年間働き続けている。それが何よりの答えかもしれません。
振り返ってみても、人間関係などで悩むことなく、自分の興味がある仕事に集中できる環境でした。
ここ数年で若手社員が次々と入社し、活気が出てきました。
以前は年齢層が偏っていましたが、今は世代を超えた会話も生まれ、良い雰囲気だと感じています。
上司や同僚など、周りの人たちに助けられてきたことが一番大きいです。
各部署のメンバーがそれぞれの仕事をしっかり全うしてくれるからこそ、私の仕事も成り立っています。
そうした支え合いの環境があったからこそ、ここまで続けてこられたのだと思います。
自由度の高さですね。他社と比較したわけではありませんが、かなり自由にやらせてもらっています。
特に現在の畑佐常務が就任されてから、会社全体がより柔軟で、活発になっていると感じます。


子どもが小さい頃は、いろんな公園に連れて行って遊んでいました。
「これも誰かが計画して作った公園なんだよな」なんて考えながら(笑)。
今は妻と一緒に喫茶店のモーニングに出かけるのが楽しみです。
先日は根尾の山奥にあるクッキー屋さんへ。
「こんなところにお客さん来るの?」という場所なのに、名古屋方面からも訪れ、午前中には行列ができるそうで驚きました。
計画の仕事で県内のいろんな場所を巡るため、
「こんなお店がある」「こんな名産がある」と発見した場所にプライベートで訪れることも多いです。
オンオフがつながっている感覚があります。
